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シンポジウムのデザイン

▼シンポジウムあるいはパネルディスカッション(日本語にすれば公開討論)は、仕事上、よく見かける形式で、私も企画者に回ることがあるが、なぜか、なかなか、「この形式ならでは」と言えるものに出会えない(企画できない)。

 悪いパターンの典型は…(以下、いくつかの事例の悪い点を総合)
  •  (1) 討論者(話題提供者)が、それぞれの視点で、話題を提供
  •  (2) テーマが根底で共有されておらず各人の思いはバラバラ
  •  (3) 指定討論者が議論を誘導するつもりが、話題提供者と化す
  •  (4) 司会者が、話題提供者を押さえきれず、話が錯綜
  •  (5) フロア(聴衆)からも、仕切り直し的質問がなされ全体が崩壊
 などだろうか。崩壊するくらいの方が面白いという説もあるが、これは対立軸が明らかな場合にのみ有効な可能性が高い。しかも、崩壊を期待するのは自己矛盾で、博打みたいなもんである。失敗のリスクを負うくらいだったら一人ひとりの話をじっくり聞いた方が良いかな…と、思ってみたりする。

 要は、多くの場合、良くも悪くも「シンポジウム=オムニバス形式の講演+若干の総合的討議」になりがちで、なかなか発展しないのが悩ましい。建設的なインタラクションを、いかにデザインするかは大きな課題である。

▼しかし、今回、久々に良いシンポジウムと出会うことができた。これまでの経験も含めて、今後に使えそうなノウハウ(Tips?)をメモしておく。
  • (1) 討論者(話題提供者)が、それぞれの視点で、話題を提供
    しかし、ただの多視点ではなく、方法論や対象でくくれるように。
  • (2) 話題提供者には、あらかじめ大きな問いを提示し、共通する回答を話題提供の際に回答してもらう。問いは全体に関係するもの。
  • (3) 指定討論者は、話題提供者と異なる領域かつ、
    話題提供者の議論を、異なる言葉で言い換える(翻訳的)
  • (4) フロアからの質疑は、コメントシートや携帯メール等で得られるようにして、途中でも質問ができるようにする(マネジメント不可能な質問を即興=現場で得るのではなく、司会の編集を加える)
  • (5) 司会者は、適度に話題提供者や、指定討論者の話を適時要約し、、翻訳(具体化、抽象化)する。討論者と共に議論を進める。
 といったところかしらん。聴衆の人数やテーマなどで「一般化」できる話ではないし、人と人との関係の問題だろうし、これ自体、本当は研究すべき話題かもしれないし…、と自己言及的になりそうだがとりあえずメモ。

▼要は、ワークショップのデザインも、シンポジウムも同じなのよね。

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コメント

しかも、前日に登壇者全員で3時間も打ち合わせしたらしいですよ。すごいよね。

終了直後にM先生と話したら「前の日に聞いていたので、(他分野の先生の)違う言葉や考えに対する理解もできていたので、スムーズに回答できた」というようなことをおっしゃってました。

投稿: むらかみ | 2009年9月21日 (月) 23時40分

むらかみさん、裏話(!?)も含めて、コメントありがとうございます。前日打ち合わせもあったのですね。ほんと、頭が下がります。

こういう素晴らしいシンポジウムをいかに持続、発展させ、かつ、広げていくか。皆で考え、行動しなければならない問題ですけど、難しいですよねー。

投稿: おざわ | 2009年9月22日 (火) 16時21分

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