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読書メモ(断片):『フィンランド式キッズスキル 親子で楽しく問題解決!』

▼『フィンランド式キッズスキル 親子で楽しく問題解決!』を読む。

 昨年、ヘルシンキに訪問した都合もあり、ここ最近、フィンランド+教育をテーマとした本にはできるだけ目を通すようにしている。しかし、読書メモに記すまでもない便乗本(=外れ)も多かったのが実情だった。今回は「問題解決」というサブタイトルに惹かれて、最後まで目を通してみた。
※私の日記では、駄作等、他者の悪口になるような本は取り上げません。
 手に取った瞬間は、「フィンランドで出版されただけじゃない?」とか、「フィンランドに関係しているだけじゃない?」とか、軽く突っ込みそうになってしまったが、臨床心理学の一分野である「ブリーフセラピー」あるいは「解決指向アプローチ」(本書で言う「ソリューション・フォーカスト・アプローチ)の、子どもへの適用版として、なかなか興味深い内容だった(断っておくが、私はこの手の分野は詳しい訳ではない。素人である)。

▼解決指向アプローチとは、著者曰く、何らかの問題に対して「『原因』の探求ではなく、「『解決』に焦点を当て」る手法を指(すp.51)。

 なぜこれが子ども向けなのか。前提としてあげられているのは、「子どもに関する問題の多くは、『解決指向』が効果的です。これは、子ども自身が『問題の原因』を自覚できていない場合が多かったり、原因を追及することが、周囲の人々との人間の悪化へとつながってしま」う(p.51)という点である。

 このような割り切りの良さが、解決指向アプローチの良さ(であり、場合によっては欠点)ということなのだろう。

▼私的に、本書でもっとも得るところが大きかったのは、これまた解決指向アプローチ的な(あるいは行動療法的な)特徴ではあるが、全体が15の「ステップ」(段階)に分けて示されている点である。

 読者によっては常識的なフローではあるが、問題を問題として定義し、目標を設定し、目標を達成するための報酬や支援を明確にし、練習(訓練)し、達成したら報酬を与え、そして新たな目標を設定する…という、問題解決の基本が、「子ども向け」として描かれている点は、なかなか面白かった。

 目次から15のステップを引用してみる。
01. 問題をスキルへ変換する:問題を乗り越えるためにどんなスキルを身につける必要があるか見つけま しょう。
02. 学習するスキルを決める:子どもとよく話し合い、どのスキルを学習し始めるかお互いに納得し合いましょう。
03. スキルを学ぶことの利点を探る:スキルを身につけたら、どんなにいいことがあるか子どもに気づかせましょう。
04. スキルに名前をつける:子どもに好きな名前をつけてもらいましょう。
05. 味方になってくれるヒーローを選ぶ:動物、キャラクターなど、スキル学習を助けてくれるヒーローを選ばせましょう。 
06. サポーターを募る:サポーターになってくれる人達を募りましょう。
07. 自信をつける;スキルを身につけるための自信をつけましょう
08. お祝いを企画する:事前にスキルを学べたらどんな風にお祝いをしたいか計画を立てましょう
09. スキルを明確にする:スキルを学べたら、今とどのように変わるのかを子ども自身に語らせ、実際にやってもらいましょう。
10. 学んでいるスキルを公表する:子どもがどんなスキルを学習するか、みんなに知らせましょう。
11. スキルを練習する;スキルをどうやって練習するか、子どもと同意します。
12. リマインダーを作る:万一スキルを忘れたら、思い出すために周りの人達はどうしてあげたらいいか、子ども自身に聞いてみましょう。
13. お祝い会を開き、成功を祝福する:スキルをきちんと学習できたらお祝い会を開催して、子どもが自分を手伝ってくれた人々に感謝する場を設けましょう。
14. スキルをほかの人に伝える:自分が学んだスキルをほかの子にも伝えるよう促しましょう。
15. 新しいスキルを決める:次のスキルは何にするか、子どもと話し合いましょう。
 上記の「名前を付ける」とか「ヒーローを選ぶ」というのは、私も実は、間接的に利用している手法だったりして…。必ずしもリニア(直線)的な段階ではないにしても、段階を検討すること自体、意味がある行為なのかもしれない。

 私は好きなのだけども、良くも悪くも、ダイヤモンド社らしい本だった。

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