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読書メモ(断片):恋愛における戦略ないしは戦略論の応用(『競争戦略論)』)

▼先日、某コンサルティングの後輩と、「コイバナ(恋愛談義)」で盛り上がっていた時の出来事である(※出張へ行って雑談してくるとは…とお叱りの言葉をいただきそうだが、本質は雑談に宿る=実存は本質に先立つものである)。

 私的には、ハゲタカみたいな会社に勤めていても、悩むことは悩むのねぇ、などと感心してしまった(※親しい後輩なので、この程度の表記は許して欲しい)。しかし、私にとっての最大の謎は、コンサルティング会社に勤めているのにくせに&様々フレームを持っているのに、何故に恋愛を「戦略」で捉えようとしないのか?という点にあった。

 氏に言わせると、そういう発想は、おざわさんの業界特有(?)ではないか、という指摘もあった。確かに私は、特殊な位置にいるのかもしれないが、一般論としても、戦略論を学ぶ時に、企業の話だけを聞いている訳ではないはずだろう。

 たとえば(こういう引用をすると誤解を招くような気もするが)、戦略論のテキストの名著である『競争戦略論』には以下のような非常に優れた説明がある。
  • 青島 矢一, 加藤 俊彦(2003). 競争戦略論. 東洋経済新報社
 彼女や彼氏が欲しいと思えば、女性もしくは男性に知り合いやすい場所に出かけるし(注:ポジショニング・アプローチ)、他人とは異なった自分を磨こうとする(注:資源アプローチ)。ライバルがいれば駆け引きをし、場合によっては協力もする(注:ゲーム・アプローチ)。また、周りの人から情報を得たり学習したりする(注:学習アプローチ)。(略)

 つまり、戦略論を学習することの意味は、私たちがふだん何気なく行っている行動を、より体系的に理解して、よりきちんと行うようになることにある。企業が戦略的に行動するというのは、やるべきことをきちんとやるということである。そのためにはやるべきことの全体像を把握する必要がある。戦略論などというと大仰なように聞こえるかもしれないが、話自体は単純である。

 ただし、より重要な問題は、この単純なように見える考え方を、実際の局面で全体的な見取り図の下で使いこなせるのかということにある。一見単純そうな複数の枠組みを使って、自分たちが置かれた状況を多面的に読み解く。このことは意外と難しい。
(朱字の注意書き、太字は引用者による)
 このような「喩え」(カタカナがお好きな方はメタファーでも良い)は戦略論における「ポジショニング・アプローチ」や「資源アプローチ」を学ぶのに格好の例である。

 しかも、太字で示した部分は、「戦略論」に限ったことではないはずだ。優れた理論であればあるほど、私たちが「何気なく行っていること」を、より体系的に、またより深く理解させてくれるものだ(※レヴィンの言葉を借りれば「優れた理論ほど実践的なものはない」)。確かに仕事で使っているフレーム(考え方)を、日常にもってくる(転移させる)のは確かに容易ではないが、せっかくのフレームだもの。使いましょう。

 というわけで、氏の幸運を願うばかりである。

追伸
 そういいつつも、代替可能性だの代替不可能性だの抽象的な論を語っていた時に、「ポジショニング」を思い返させてくれたのは、氏のおかげなのだが。やっぱり、自分にとって身近な話というのは、冷静に考えにくいものなのかも。

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