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読書メモ(断片):ユビキタスでつくる情報社会基盤(坂村健)の続き

▼『ユビキタスでつくる情報社会基盤』の中に収録されていた、門脇俊介氏の「見えないことの存在論とテクノロジー」(pp.213-224)に、気になる一文があったので、メモしておく。
 テクノロジーによって、何か大事なものが消滅してしまうということが問題なのではなく、現代のテクノロジーもまた、テクノロジーの内部に取り込んで制御することが不可能な、背景としての世界を必要としているということこそ、ハイデガーの主張したかったことなのではないだろうか。現代社会を脅かしている最大の危機は、私たちの科学や政治の思想が、この必要性を忘却させるように強いていることではないか。
 (略)
 ワイザーや坂村という人たちは、これまでは十分に意識されていなかった、周縁をデザインしようと試みることで、社会的要素を明示化して取り出したうえで操作しようとする人々とは、まったく異なった道を歩み始めているからである。それは結局、電子情報のやりとりだけに限られる意味ではあれ、背景としての世界をデザインしようとする野心であり、人間自らが、その本来的な背景(社会、文化、歴史)を作りだそうとする、テクノロジーの新段階を歩み進めつつあるということである。
(p.222)(太字は引用者による)
  ユビキタスコンピューティングの概念は、かつての「ニューメディア」や「情報社会」論とは違うということを思想的なレベルで指摘したいのだと思うが、正直言ってよく分からない(そもそも、分からないという意味も含む)。ハイデガー的な「背景としての世界」という言葉のうち、「世界」は具体的には何を指そうとしているのだろうか。ラカン「対象A」のようなイメージで捉えるべきか、あるいは、多層的な世界観なのか。うーむ。

 今一度、『ノイマンの夢・近代の欲望』を読み直すべきなのかな。  積ん読になってしまっている↓も読み直す(今一度、読み始める)べきかしら。

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