読書メモ(断片):インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?
▼森健(2006)の『インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?』を読む。最近、どちらかというとバラ色のインターネット(Web 2.0)論に触れることが多かったので、相対化する意味も含めての物色。近年の動きを網羅しているし、ネガティブ一色ではないし、相対化効果はありそうだ。ただ、NHKスペシャルで映像化できるくらいの内容かな。
以下、非常に印象的だった部分をメモ。
- 森 健 (2006). インターネットは「僕ら」を幸せにしたか?―情報化がもたらした「リスクヘッジ社会」の行方. アスペクト
以下、非常に印象的だった部分をメモ。
ICタグやICカードの取材をする中で、私はひとつのイメージをたびたび描くことになった。それは要人に張り付く寡黙なSP(Security Police)のイメージだ。「とりあえず情報を集めておけば、後々使えるかもしれない」という安直な発想と、「何を考えているかわからない」という不透明さが、気がかりなのかもしれない。
その寡黙はSPは必要とあれば、日常生活でさまざまな手伝いをしてくれる。ゲートを認証し、店内では何がどこにあるかといった位置情報を教えてくれるうえ、レジで決済の手間を省いてくれることもあれば、購入物の産地情報を教えてもくれる。だが、その反面、彼は何かの情報を誰かに随時伝えている。表面的に彼が何をやっているかはおよそ把握できるが、どんな情報をどれだけ送っているかはこちらは知りえない。彼自身が表立ってこちらを襲う可能性は低いが、どこかに送り続ける機関から、何かを侵害される可能性は否定できない。
プライバシーをめぐるICタグの存在は、そんなSPの仕事に似ている。いつでもどこでも隣に立ち続け、こちらをサポートしてくれる。だが、常にどこかに情報を送っており、何を考えているかはわからない。(pp.219-220)
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