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読書メモ(断片):楽観的な危機感

▼引き続き『日本を滅ぼす教育論議』の読書メモ。
 本書で言われている「日本(人)」や「外国人」などという単純な括りには、簡単に同意しかねる部分もあるのだが、「日本は資源もない小国」→「だから、一人ひとりが創意工夫をしていていかなければならない」というロジックは、私も頻繁に使っているので、自戒の意味も含めて引用してみる。
(略)日本については、興味深いポイントがいくつかある。例えば、日本では学習指導要領に何の記述もないのに、教師が子どもたちに「日本は資源の少ない脆弱な小国だ」という意識を植え付けている-ということだ。

 少なくとも「先進国」と呼ばれるような国では、子どもたちに対して「自国に対する自信と誇り」を持たせる教育が意図的に行われており、国土面積、人口、経済力、軍事力、天然資源、文化・伝統、あるいは過去の歴史における栄光など、あらゆる側面を動因して「キミたちの国はスゴイのだ」という意識を持たせようとしている。ところが日本の子どもたちは、大人たちから「日本は小さくて、吹けば飛ぶよな国なのだ」と言われ続けているのだ。このことは、外国人に言ってもなかなか信じてもらえない。

(略)「日本は脆弱な小国」という「自虐的な動機付け」は、エンタープライズィング・スピリットの育成に大きな役割を果たしてきた。このような意識を多くの国民が共有しているために、日本人の多くは、国の将来について常に漠然とした不安と危機感を感じ続け、天然資源のない国が将来も生き残り発展を続けていくためには、人々が協力し合い、勤勉に働き、新しいテクノロジーを一層発展させ、それらを積極的に応用・活用していかなければならないと自然に感じてきたのである。(pp.75-77より抜粋)(下線は引用者による)
 私自身は、「自虐的」と言われようとも、健全な「ハングリー精神」を持っていたいと思うし、それが結果的には、革新を進めるエネルギー源になると思っている。私が、未来に対して極めて楽観的な姿勢を示しつつも、私が時に悲観的な見解を示すのは、おそらくネガティブさを、ポジティブさに変換したいと願っているからなのかもしれない。

 ポジティブな危機感。この形容矛盾こそ、私が欲し続けているものなのかな。

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