読書メモ(断片):世界をよくする現代思想入門
▼たまには形而上学的なことでも考えようと(もっとも、そうは言っても形而下の物事も「見えて」いなかったりするのだが)、『世界をよくする現代思想入門』を読む。ざっくり説明しすぎている嫌いもあるが、章ごとの展開がうまく、かつ適度に断片的なためか、一気に読んでしまった。ちなみに「入門」と言っても、中級以上であろう。
▼こうやって説明できるのね、という意味で参考になった一文。
- 高田 明典 (2006). 世界をよくする現代思想入門. 筑摩書房
▼こうやって説明できるのね、という意味で参考になった一文。
今、瀕死の重病患者を目の前にしているとしましょう。医師Aは「この患者を死に至らしめている原因が明確になるまで、処置はできない」と言います。それに対して医師Bは「原因はどうでもいい。病変部だと思われるところがいくつかあるから、そこを切除しよう」と言います。そしてこの二人の立場は、「どちらも正しい」と言えるでしょう。しかし医師Cは「とりあえず病変部を切除しよう。そしてその後の変化を見て、原因の追及も同時に行い、原因が推定できたら、そのための処置をしよう」と言います。構造主義とポスト構造主義、そして、ブルデューのような実践性を重視する立場の違いを、非常に分かりやすく説明している喩えである(もちろん誤解も招きかねないが)。「構造主義」や「ポスト構造主義」という言葉を知らなくても、その考え方がどちらも大切で、この両極の間に「実践」を位置づけると良さそうだ、ということはこの説明で十分に伝わりそうだ。こういう比喩というか喩えって、やっぱり重要ねー。
より単純化するならば、「構造主義」は「対処療法」です。つまり「とりあえず現在問題となっているものを改変すればよい」という立場です。そして「ポスト構造主義」はそのような構造主義の立場に対して「根幹治療」の必要性を説きます。つまりそれは「原因をつきとめる必要があるのだ」ということです。
前の例で言うところの医師Cの立場が「二十世紀末に登場した」現代思想であり、前述したブルデューの立場です。それは「実践して初めて問題を明らかにすることができる」という立場です(後略)。(pp.128-129)
« 県内出張 | トップページ | さわやかにマニアック »
「大分」カテゴリの記事
- 牛丼専門店 久住屋(大分県大分市オアシス21内)(2010.01.10)
- 花火の写真は難しい(三脚なしの場合)(2009.12.23)
- 朝霧と朝蜘蛛の巣(2009.11.23)
- 何回イカ目のいかしょう(2009.11.17)
- 函館ラーメン@大分(はこだてラーメンてきめん;函館ラーメン覿麺)(2009.11.21)
「日常」カテゴリの記事
- ここ最近の動向(2010.06.27)
- 久々の野球(2010.05.31)
- 今さらながらTwitterをおおやけに(2010.06.08)
- ためしてガッテン:まさか目玉焼きにまで革命ワザがあったとは(2010.06.09)
- ソフトボール大会(2010年)(2010.05.15)
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/503693/17387862
この記事へのトラックバック一覧です: 読書メモ(断片):世界をよくする現代思想入門:
« 県内出張 | トップページ | さわやかにマニアック »

コメント