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三角関係

▼某所でコーヒーを飲みながら原稿を書いている時の出来事である。何度かネタにしているが、私は喫茶での滞在時間が比較的に長いせいかカップル諸君の「告白」や「別れ」はたまた「出来ちゃった」のシーンを目撃することが少なくない。

 人に言わせると、目撃率は驚異的らしいが、今日は、「別れ」の場面であった。どうやらゆるやかな三角関係にピリオドを打つ、という趣旨らしい。

▼こういう時の男の対応というのは、なかなか難しいものがあるが(注:今回は男が振られている)、思わず、五代君(by『めぞん一刻』)が危うく振られそうになったシーンを重ね合わせてしまった。以前は、この手のシチュエーションに巡りあうと、必要以上に神経過敏になっていたが、私も、話に耐性が出来てしまったらしい。

 高橋留美子(文庫版 1997)によれば、三角関係が終焉を迎えそうな時、残された男が取れる手段は「すがる」「身を引く」「平静を装う」の3つに分類される。

 たとえば以下のような感じである(マンガの引用なので、セリフの代わりに矢印を利用している。男性側の発言→女性側のリアクションとして理解いただきたい)
パターン1 すがる 
結婚してください→何を今さら

パターン2 身を引く 
潔く引っ越します→よかった…。結婚式に呼ぶのも悪いし。

パターン3 平静を装う
しあわせになってください→ありがとうございます(p.228)

高橋留美子(文庫版 1997). めぞん一刻(7). 小学館
 パターン2とパターン3は類似している気もするが、パターン3は明るく振るまい、パターン2は無念の表情を示している点は大きく異なる(詳しくはマンガを見てね)。

▼と前置きが長くなったが、今回の目撃例は「パターン1」で、見ているのが気の毒なくらいしつこかった。こういうシチュエーションに至った時には、「引く」か「待つ」ことが肝要だと思うのだが、なかなかそうは出来ないものらしい。

 まあな、いろいろあるわな。

 女性が「ごめんね」じゃなくて、「ありがとう」と言っていれば、少しは状況が変わったと思うのだが、これもまた日本語表現の難しいところである。

 席を立った女性を追いかけて、彼はいったいどこへ向かったのだろう。
 ちょっぴり気懸かりである。

▼時間が経てば『対象喪失』が役に立つ時があるかもしれない(伝わらないけど)。

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