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読書メモ(断片):現代プレゼンテーション正攻法

▼物事、「原点を大切に」しようと思って、歴史を遡っていくと、おおよそのネタはギリシア時代にたどり着いてしまうことが多いらしい(中国史を学ぶと、中国4000千年前に遡る可能性もありそうだが、幸いか不幸か、無知なのでギリシアでお腹一杯)。

 国家論も科学論も、人生論も、仕事論も、はたまた恋愛論も、プラトンやらアルキメデスやら、アリストテレスなどが重要な論点を述べていたりする。

 精神科医の大平健氏(『やさしさの精神病理』などが有名』)などは、「ニコマコス流」(byアリストテレス)を応用して、ビジネス学や、パソコン術、はたまた恋愛コミュニケーションについて論じているが、それほど応用範囲が広いらしい。言い換えれば、哲学を学ぶということは、哲学についての知識をアタマの中に蓄えておくことではなく、その知見や視座を実践することにあるとも言えるのかもしれない。 ▼私流に言えば、「ネタ化」(by齋藤孝風)と言い換えられるだろう。

 最近、私は「ネタ」を探して求めてプレゼンテーション関連の本を、ちらほら集めたり、読み返していたのだが、いわゆるプレゼンテーションスキルについても、アリストテレスが次のようなことを言ってるのだそうだ(知る人ぞ知る話か)。
 エトス(ethos)、パトス(pathos)、ロゴス(logs)はアリストテレスにより説得の三大手法とされている。説得が功を奏するためには聴衆にその3つを感じさせる必要がある。(略)

エトス エトスは話し手の人格や資質である。エトスとは話し手の信頼度でもあり、人々はそれに直接的あるいは間接的に注意を払う。(略)

パトス パトスとは聴衆の感情的な状態である。(略)パトスは、聞き手を情緒的に揺さぶり、トピックやプレゼンテーションそれ自体に感情的に肩入れさせる能力とも言える。

ロゴス ロゴスは、権威をふくめて、証拠に直接基づいている論理的な、アピールである。構成および証拠は両方ろもロゴスに使用することができる。(p..10-12から一部抜粋)
 いわゆるロジカル○×や、クリティカル△□や、論理的云々について述べた本は「ロゴス」を中心に据えているし、EQなんかは「エトス」や「パトス」を重視しているということになるのだろう(私的には、「エロス」があっても良いと思うが、エトスとエロスの違いについて調べ始めたら、結構、時間がかかりそうなので省略)。

 端的にまとめれば(この本、「ポイント」がコンパクトにまとまっていて良い)、
○ポイント○ プレゼンテーションをするとき、エトス(話し手の人柄や信頼性)、パトス(聞き手の感情)、ロゴス(内容の論理性)があることを肝に銘じておくこと。これらは、3000年というプレゼンテーションの長い歴史の中で培われてきた手法であり、慎重に使えばプレゼンテーションはさらに強力なものとなる!(p.12)
 以上に要約される。まあ、これまた「実践」するのが容易ではなのだけども。 

▼ちなみに本書は、「正攻法」と名乗っているだけあって、プレゼンテーションのあり方を、正統的に「プレゼンテーション」している良い本。評価項目だけでも参考になる。

 本書同様、聴衆を意識せよ、というメッセージを噛み砕いて説明している本の代表格は、山田ズーニー『あなたの話はなぜ「通じない」のか』あたりかな。

 藤原 和博氏の『自分「プレゼン」術』も関係すると言えば関係するか。

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