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読書メモ(ミニ):予備校が教育を救う

▼移動時間中、『予備校が教育を救う』を読む。タイトルは大げさだが、中身のほとんどはエッセイ風。強い主義主張が含まれているわけではなく、予備校をめぐる思い出話半分に、予備校、高校、大学をめぐる現状分析と、将来に向けてのいくばくかの願いが込められた…といった感じの本である。
 何故に「K」という略称を使っているのか分からないが、著者は河合塾の人。
 個人的にメモを取っておきたいな、と思ったのは「人気講師のヒミツ」の一節。著者によれば、人気講師には共通する特徴があるらしい(p.60)。

 第一は、発声。「声がよく通り、話し方に説得力があること」(p.60-61.)。
 第二に、「予習に大変な時間を費やしていること」(p.61)が挙げられている。

 ほぼ同じテキストで講義をする場合でも、その年のはじめての授業の場合「90分の授業に備えるために平均して7時間予習をするらしい。記憶違いかもしれないが、90分の授業で「7時間」の予習というのは、どこかでも聞いたことのある話である。これ、じつは大変に示唆的な時間なのかもしれない。

 さらに、予習の仕方の共通性として「前半でシナリオをつくる。そして後半でシナリオをたどりながら」「言葉探しをしている」とされている。
 授業の冒頭でテーマや問題点を明瞭に理解させるには、どの言葉、どういう表現が一番インパクトがあるだろうか。結びのキーワードはどうしたら印象的か。人気講師たちは共通して、言葉の威力、言葉の奥深さ、そして言葉の恐ろしさを知っているのだ(p.61-62)。
 抽象的な話ではあるが、なるほど確かに、私の経験からしても「人気講師」と呼ばれる人は、言葉の使い方がうまいな、と思わされることが多かった。

▼また人気講師のふたつのパターンとして、「普通の人気講師は」、満足が82パーセント、普通が15パーセント、不満が3パーセントなのに対して、「本物志向の人気講師」は、「満足」が78パーセント、普通が3パーセント、不満が19パーセントの評価を示すとされる(p.61)。これは満遍なく人気を取るか、ある種の人に受けるかの違いかな。

 ついでに、年齢の話。講師は、年齢が若いほど学生の「満足度」が高いという数値も興味深かった。授業評価の方法や母数が不明だが、30台未満が50パーセントの満足度なのに対して、55歳以上だと30パーセントを割っている表が出ていた。

 これに関して著者曰く、
 アンケート結果を分析していくと、年齢がいって人気が落ちはじめた講師の場合、一般的に「楽しいか」の項目では数字がダウンするが、「よく分かるか」の項目が持ちこたえるか、むしろ上昇する(p.64)。
 とのことである。こういう数値って、高校や大学ではあまり(ほとんど)公開されないので、なかなか参考になりそうである。もちろん単純に比較はできないけれど。

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コメント

就職した年のとある講義には、準備に6~7時間はかかってましたけど、
なかなか普段はそんなに準備できないですよね。。。自転車操業になっちゃいます。

ちなみに塾で働いていたときにも、年3回授業アンケートありましたが、
やはり基本的に若い方が有利だと思います。

大学でも、この本にあるようなデータなどを参考にしていく必要があるでしょうね。
いろんな意味で使い方は難しいですけど(苦笑)。

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