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アジル

▼石川県(能登)には「いしる」と呼ばれるお魚ベースの醤油がある。私が石川県民だった時はあまり活用できなかったのだが、能登料理には欠かせない味である。

▼童話の世界では、アヒルは重要登場キャラクターである。今やディズニーランドの代表はミッキーマウスだが、本家はドナルドダックだ(おざわさんのディズニーネタは有名だが、『ドナルド・ダックを読む』を読むなど研究も進めているらしい)。

 北京ダックも当然アヒル。言うまでもないが、アヒルの子はアヒルである。

▼ニーチェやカミュ系のニセ愛読者なら「ニヒる」は人生において欠かせない行為である。いわゆる一つのニヒリズム。虚無主義。合コンにおいて「愛読書はキルケゴールの『死に至る病』です」と喝破できれば一流のニヒリストである。

 ちなみにイヒッは旭化成が一世を風靡したフレーズである。
 イヒを「ニヒ」と聞き間違えられるようになったら、君も立派なニヒ仲間。

 あれ、キルケゴールはニヒ系じゃないっけ?

▼経営学領域では「アジル」(アジリティ)は「俊敏」と訳されるらしい。代表的な和書は『アジルコンペティション―「速い経営」が企業を変える』や、『俊敏な知識創造経営―東芝ナレッジマネジメントの研究』といったところか。後者は野中先生本である。

 対極にあるのが辻信一(文庫 2004)の『スロー・イズ・ビューティフル』や『スローライフ100のキーワード』などをはじめとする、最近のスローライフ、スローフードブームかもしれない(ちょっと違うが、高橋俊介(2004)の『スローキャリア』なんて本もある)。

 人生において、時にいしるやアヒルを味わいたい時もあれば、ニヒりたい時もあるだろう。アジリティが求められる時もあれば、「出会いはスローモーション♪」(中森明菜の歌である。ちょっと古い)と歌いたい時もある。そんなもんである。

 今日はアジルな一日であった。言いたかったのはそれだけ。忙しいので失礼。

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